はーもにか吹きはかく語りき

静岡県浜松市在住ロードバイク乗りの雑記帳です 合氣道とタティングレース、音楽や読書の話も

僕の父は母を殺した

今日も本当に寒かったですねぇ。

旦那さんは自転車に乗るつもりで休みを取ったようですが、

あまりの寒さに断念したそうですw

さて、今日は本のご紹介。

僕の父は母を殺した

12歳で母親を亡くした著者。

しかし、2年後に実は父が母を殺害したのだと知る、

壮絶なノンフィクションです。

ここで私があれこれ言うよりも

とにかく多くの方に読んで何かを感じ取ってほしいと思います。

著者の人生や父親とのやり取りなどが淡々と語られていますが、

受け止め方は人それぞれじゃないかと。

ただ、マスコミの報道では見えない事実を知ることは

必ず今後の人生に役立つと思います。

重い話ですが、読み始めると一気に読んでしまう面白さ?です。

著者は死刑制度についての考えを広める活動をしていますが、

自分はこの本から死刑制度の云々よりも

「加害者家族に対する世間の風当たりの強さは異常!」

ということを感じましたね。

著者は被害者家族であると同時に加害者家族でもあります。

母親を失い辛い思いをしているのに

世間から「殺人者の子」という目で見られ孤独感を増していき

その孤独感や父親への憎しみから荒れた生活になっていく様は

とても痛ましいものです。

そもそも著者は何も悪くないですよ。

それなのに周りが「人殺しの子」と言って差別をするのはどうなんだ?

勿論、著者自身の弱さもあるとは思います。

事実は事実、父親は父親と受け止めて

自分自身の道をまっとうに生きることもできたわけです。

親身になってくれた母方の伯母に迷惑をかけまくったわけだし

こはちょっと著者にも問題アリかな、と。

でもやっぱり日本人の連帯責任感覚は行き過ぎだと思いますね。

家族が犯罪を犯すことを完璧に未然に防げるか?と言ったら

そりゃ無理でしょう。

家族と言っても別の人格、ハッキリ言って「他人」ですから。

そんな感じで、色々と考えさせられる本です。